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【水耕栽培の落とし穴】養液を継ぎ足しながらレタスを栽培した実験の結果

水耕栽培のシステムには色々ありまして、循環式ってのがあります。

その名のとおり、ポンプを用いて養液を循環させるシステムです。

養液かけ流しのシステムと違って、養液を一度作ると栽培を長く続けられるのがメリットです。

\野菜の栽培に役立つ知識をまとめてます!/

栽培中に肥料や水が減ると、継ぎ足していくわけなのですが、

水と肥料の継ぎ足しスタイルって生育に悪影響は無いの?

ってところを検証しているのが、今回紹介する実験となります。

つまり、継ぎ足しスタイルで長く栽培を続けると、徐々に生産性が落ちていくんじゃないの?

と、疑っているわけですな。

研究の目的として、研究チーム曰く

循環式システムで養液のEC、組織養分濃度、レタスの生産性に及ぼす影響を評価し、水耕栽培における循環養液の管理に最適な戦略を開発すること。

としています。

まぁこのあたり、生産現場でも経験的に管理されているものだと思うのですが、ちゃんと調べてみるかー。

といった実験ですな。

今回参考にした文献はこちら

目次

養液更新をするかしないかで、生育差を比較する

それでは実験方法ですが、実験で使われたのはリーフレタスです。

ロックウールのシートに播種して10日で移植。その後に比較実験スタートです。

実験で検証されたのは、以下のようなことです。

  • 養液を更新するか、継ぎ足しかで、生育に差はあるか。
  • 養液更新をしない悪影響があるとしたら、いつのタイミングから発生するか。
  • 影響の原因って何か。解決策は。


栽培期間は22日間です。

その期間中に、「養液更新を何度も行う」、または「EC管理をして肥料と水を継ぎ足す」、を比較して生育差を確認したわけです。

ちなみに水は水道水が使われたようです。

養液を更新せずに使い続けると、収量が落ちていく

それでは比較実験の結果をどうぞ。

継ぎ足した養液は、更新した養液と比較してどうか

  • 新鮮重量が低下。
  • 乾燥重量は変わらず。
  • 受光面積が小さい。
  • 2週間後には影響が出始める。
  • 組織成分では、窒素、リン、カリウム、鉄の含有量が低い。銅とナトリウムの含有量が高い。

結果としては、継ぎ足して養液を使い続けると収量が落ちていく。

という感じですねー。

実験では、養液を使い始めて2週間後には影響が出始めたそう。

継ぎ足して養液を使いながらも、2週間に一度の養液更新をすると?

  • 新鮮重量、乾燥重量は変わらず。
  • 根の乾燥重量が低下。

継ぎ足している養液でも、たまに養液更新をすると、収量の下落は食い止められるみたいです。

養液を使い続けると、水道水の成分が濃縮して蓄積する

養液を使い続けると、収量が落ちてしまったのですが、要因としては、

水道水を使い続けた場合は、水道水に元々含まれている肥料以外の成分が蓄積する。

つまり、植物が肥料として吸い込まないので、養液中に残り続けるわけです。

その影響でECが高くなり、必要な肥料成分が十分に供給されなくなってしまう。ということですな。

その結果、収量が落ちてしまったと。

ちなみに、根からの滲出物が水耕栽培レタスの生育を阻害する。みたいな話もありますが、研究チームによるとそういったものの影響ではないとのこと。

解決策はあるのか

というわけで、解決策はありそうなの?ってところですが、

  • 2週間に一度の養液更新をする
  • 逆浸透膜を使用した透過水を用いる

以上のどちらかで、収量の低下を防げる。ってな感じです。

どちらもコストがかかるわけですが、更新頻度を考慮して決めるべきなんでしょうねー。

2週間はさすがに短すぎて…面倒くさいし…。

あ、でも最後に注意なのですが、実験で使われた水道水の含有成分は、日本のものと異なる可能性が高いです。

なので、実験では影響が出始めたのは2週間でしたが、使う水の成分次第なところも。

あと、ECをいくつに設定するのかも関係してくるんじゃないかと。

ちなみに文献中では、植物の写真を画像解析するソフトウェアも紹介しておりましたので記載しておきます。

ご興味のある方は「こちら」もどうぞ。

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