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【窒素肥料の効果】硝酸とアンモニアの比率によって生育に差がでるぞ!

肥料成分の中でも、窒素には硝酸とアンモニアがあって、どちらも肥料として使われています。

ただこの2つ、使うバランスによって生育に影響が出ます

\野菜の栽培に役立つ知識をまとめてます!/

そうすると気になるのが、

収量を増やそうと思うと、硝酸とアンモニアはどれくらいの比率で使うのがいいの?

ってところ。

そのあたり、実際に比率を変えて検証してくれている実験がありますので、ご紹介します。

今回参考にした文献はこちら

目次

そもそも窒素と植物の関係

肥料成分の一つである窒素は、植物にとって欠かせない必須の栄養素です。

肥料の中で窒素は、硝酸【NO3】、アンモニア【NH4】の形で存在していて、植物はどちらでも吸収することができます。

ただ、「どちらの形で窒素を与えると生育が良くなるか」は、植物ごとに違いがあると言われているんですよねー。

この植物による窒素吸収の特性は、「好硝酸性」/「好アンモニア性」といいます。

硝酸かアンモニア、どちらの形で窒素を与えることで生育が良くなるかって違いです。

硝酸:アンモニアの比率を変えて、比較する実験

それでは実験です。

実験で使われた作物は、洋種ナバナ。一般的には、好硝酸性植物と言われている作物ですな。

で、まずは苗作りからで、洋種ナバナの種子を播種、36日間栽培するところからスタート。

その後に植え替え、養液の条件を変えたコンテナ内で比較実験です。

硝酸:アンモニアの条件

実験で比較するのは硝酸:アンモニアの比率。

以下のように5パターンに分けて栽培、結果を比較しております。

硝酸:アンモニア

  • 10:0
  • 7:3
  • 5:5
  • 3:7
  • 0:10

ちなみに栽培期間中は、6日ごとに養液を全量更新しております。全量更新を続けたことで、pHは6.2~6.3に維持していたとのこと。

アンモニアを加えた養液だと、ふつうは栽培初期にpHが急落して生育に害が出てしまいます。

それを避けるための処置ですな。

硝酸とアンモニアは混ぜると良い

結果は大きく分けて、

  • 収量や含有成分に関すること
  • 光合成に関すること

の2つに関して検証しています。

いずれの測定項目でも、硝酸orアンモニアの「どちらかだけ」の養液は良くない。という結果でした。

一方で、硝酸とアンモニアを「混ぜた」養液では、以下のようなプラス効果があったようです。

  • 外観がキレイ
  • 収量が増加
  • 栄養素(βカロテン、クロロフィル)が増加

なお、硝酸だけ使った養液は葉が黄色くなっていて、結果的に光合成能力も低下したようです。(クロロフィルの減少)

研究チームとしては、その要因が硝酸還元酵素活性が低下したためと推察しています。

吸収した窒素を同化する能力が下がったということですな。ただ、メカニズムは明確にわかっていないようです。

で、全体の結論としては、

洋種ナバナは好硝酸性植物だが、硝酸とアンモニアを混ぜると生育が良い

と言えそうです。

好硝酸性とされている野菜でも、実はアンモニアも与えた方が生育が良いこともあるようです。

しかも結構たくさんアンモニアを与えているので、もはやどちらが好きとか無いのでは・・・?みたいな状態ですな。(笑)

最も生育や品質が向上したのは、NO3/NH4を5:5で混用した場合だったみたいです。

しかしこの実験、養液の全量更新を続けたというところは見逃せないポイント。

硝酸:アンモニア比が5:5の養液だと、普通はpHが急落してまともに生育しないはずですしねぇ。

逆に考えると、pHのコントロールさえ出来ていれば、アンモニアが多量に含まれていても生育にはプラスになる。みたいな可能性もあるのかも。

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